初めてのテニス

 初めてぼくがテニスをしたのは中学1年の時。入学後、軟式テニス部に参加したことがきっかけでした。とは言っても、別に自分から進んでテニスを始めた訳ではなかったです。

それはどちらかといえば、義務的に始めた、と言う方が正しいかも知れません。ぼくが通っていた中学では必ず放課後の部活動に参加しなくてはならない決まりがあったのでした。そして、当時は運動部のみしか部活動がなかったのです。何しろ田舎の小さな中学だったので、それで、野球、剣道、テニス、卓球くらいしか選択肢がなかったというのが事実です。

 今思えば、仕方なく部活に参加していたという感じで、あまりテニスへの情熱もなかった気がします。だから、あまり熱心に練習したこともなかったし、試合の選手に選ばれるなんてことも滅多にありませんでした。

 ぼくの中学時代は、どちらかといえば将棋に興じていました。同じクラスに猛者がいて、詰め将棋とかを教えてもらって、勉強そっちのけで結構夢中になってました。彼はしばらくして三段になったのですが、たまにその彼に勝てるのがうれしいのでよく対局したものです。まあ、10回やって1回勝てればいい方だったけどね。

硬式テニスを始めたきっかけ

 ぼくが硬式テニスを始めたのは、学校を卒業して会社に入ってからのことです。

 当時、会社の建物から道路を挟んで向かい側に小さなスポーツ用品店がありました。お店の名前は「スノーラビット」で、テニス、スキー、ゴルフ、ダイビングなど、小さなお店ながら幅広い商品を扱っているお店でした。そして、ダイビング体験ツアーやスキーツアーなどスポーツイベントも盛んに行っていました。

 ある日の昼休みのことでした。それまでまだそのお店に入ったことさえなかったのですが、何となくテニスのラケットが見たくて、そのお店に初めて入店しました。『テニスを始めたい...』という話を私がしましたら、お店のオーナーの中川さんが『金曜日の夜にお店のお客さんとか友達とか集めてナイターをやってるから、君も参加しない?』なんて感じで誘ってくれてテニスを始めることになりました。

 それで、早速そのお店でラケットを買いました。今はなきフタバヤの普通のラケットでした。


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